戦中戦後、板橋にあった貧民窟で育ったルポライターによる日々の生活と人々の記憶。スラムを上から目線で差別的に魔窟として描くのではなく、貧しくはあったけれども、普通の人たちの自由な暮らしがあったというところを中心として描いています。
昭和初期に「板橋もらい子殺し」事件があり、それを少し調べている過程でこの本の存在を知り、読んでみました。時期的には事件より10年以上後になります。
参考1:板橋もらい子殺し(全員じゃない説)
「だから正確には岩ノ坂が街ぐるみでもらい子を過失死させていたという訳ではなく、岩ノ坂に住んでいた人の一部の人らがつるんでもらい子を過失死させていたと見る方が無理がないだろう。マンモス団地で主婦売春があったからといって、団地中全部の女性が売春している訳ではない、それと同じである。だが外部から見ると少数の女性の行為のせいで団地の女性すべてが怪しく見える。岩ノ坂の話もそれとまったく同じなのではないか」
http://www.geocities.jp/showahistory/history1/05a.html
参考2:岩の坂もらい子殺し(全員ぐる説)
「実際はその村の2300人の人間がこのシステムで生活していた。これはたんに殺したり売るだけじゃなくて、死亡した場合は市民医大の解剖室に売り払うとか、乞食、監獄部屋、娼婦としてきちんと仕分けして売り払う。これが完全にシステマチックに成立していた。もらい子産業ですね。」
http://www.ne.jp/asahi/bodhipress/way/next/crime2.html