「スタイルガイドに準拠しているからといって、無条件にユーザビリティが保証されるわけではない。しかし、今や、デザイナはかつてないほど多くの選択肢を手にしている(そのせいで、逆にデザインという仕事が一段と難しくなり得るのだが)」(序章より)。
Webデザインは、ぐらぐらする椅子に座りながら、使うべき公式がわからない入り組んだ応用問題を解いているようなものかもしれないと思うことがある。ガイドラインは、目の前にある問題点(些細に見えるが実は本質に影響する問題だったりする)を解決するには明らかに粒度が違いすぎて使えない。選択肢は多すぎ、デザインにまつわる言説はうるさすぎ(これほど誰もが何かしら言いたがるジャンルも他にないのではないか、自分も含め(笑))、人によってコンテクストの解釈も違ったりする。究極的には選択肢のどれを選んでもそんなに変わりはないかもしれないとも思う(いずれもガイドラインの条件は満たしている)が、そう思ってえいやっと選んだ答えが自分自身にとってぴたっとこない。ぴたっとこない理由がまたわからない。悩んだ末、ぴたっとくる答えをようやく見つけたと思ったら、かつて自分が経験した成功例の焼き直しに過ぎなかったりすることもある。先輩のアドヴァイスなるものすらこれだったりすることもある。
インタフェースにも先人が練りこんできたパターンや用法があり、迷ったときにそれが活用できると知ったら、よるべなきWebデザインの過程での孤独な旅人の糧になりともしびになる、ということをこの書は示している。そしてフルカラーの理由と3,990円の価値は十二分以上にあります。買うべし!
Jenifer Tidwell (著), ソシオメディア株式会社 (監修), 浅野 紀予 (翻訳) 『デザイニング・インターフェース ―パターンによる実践的インタラクションデザイン』
(注…1月20日発売予定の本。オライリー・ジャパンのサイトから予約していたため、早く送っていただきました)