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新宿駅最後の小さなお店ベルク

  • Posted by: chimimo
  • 2008年8月 2日 21:58
  • books

井野朋也(ベルク店長)『新宿駅最後の小さなお店ベルク』(P-vine Books)読了。常連とまではいきませんが、エッセンベルク(アイスコーヒー付き)が好き&ひとりでも入りやすいので、新宿に行くときにはたまに立ち寄ります。

ベルクという店名はドイツ語の「山」ではなく、シェーンベルクから取ったというのはこの本で初めて知りました(今のベルクの前身の喫茶店時代に詩人だった店長のお父さまが命名されたとのこと)。現代音楽好きとしてはちょっとうれしかったり。また、単に個性やこだわりだけを強調するのではなく、フィロソフィを持ちつつ、バランスのとれた経営をしているというところが参考になりました。

大繁盛店なのに駅ビルから理不尽な立ち退き要求が出ているとのこと、どうぞはねかえして存続できますように。

参考:ビア&カフェBERG
    LOVE! BERG! ~ビア&カフェ「ベルク」を応援しよう~

近代日本の右翼思想。

  • Posted by: chimimo
  • 2008年7月23日 21:12
  • books

片山杜秀『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)読了。

片山氏といえば自分にとってはナクソス「日本作曲家選輯」シリーズ(←橋本國彦の盤が大好きです)の解説&伊福部昭本の著者の方なのですが、こちらのご本は音楽には直接関係しない(伊福部昭の親戚の思想家は登場しますが)日本思想史のご本。大正から昭和前期にかけて右翼思想がどのように変遷していったかについての流れが描かれており、とても興味深かったです。重農主義や身体論の考え方って今も当時もあまり変わっていないのですね。

>世の中に不満がある。変革を考える。けれど、うまくゆかないから、保留する。
>決定的なことは天皇に預けて考えないようにする。もう、ありのままに任せて、考えるのを
>やめる。考えなくなれば、頭が要らなくなる。
>すると、この先はどうなるだろうか。頭がなくなると、残るのは首から下である。からだである。
>実際、「中今」状況下の右翼思想は、身体論にはまっていったように思われる。

(p.184より引用。改行位置変えています)

あとがきにありましたが、次は日本とアジア問題をぜひ扱ってほしいなあと。読みたい読みたい!お待ちしておりますー。

今ごろ読む古き良きミステリ2冊。

  • Posted by: chimimo
  • 2008年4月19日 02:46
  • books

なんでいつも2冊なのかというと1冊じゃものたりなく、かといって3冊続けて読むと飽きるためです。

立川にはオリオン書房というすばらしい書店があり、最近よく通っています。どこがすばらしいのかというと、床面積が大きくて本がたくさん置いてあるというだけではなく、いつも入店時には想定してもいなかった本をついうっかり買わされてしまうから。POPやら並べ方がうまいのです。水野敬也(関係ないけど、『温厚な上司の怒らせ方』の「無理っす!」「いやー無理っす!」のおじさまが大好きでいつか絶対会社でマネしたる、と思っていますがまだやる勇気が湧きません(笑))が『夢をかなえるゾウ』の販促色紙を置いていて、そこに「社交辞令じゃなくオリオン書房はいい書店」と(いう内容のことを)書いていたのに同意します。

前ふりが長くなりましたが、そんなオリオン書房で買ったハヤカワ文庫のミステリフェア2008のうち2冊。マイケル・バー=ゾウハー『エニグマ奇襲指令』 (ハヤカワ文庫 NV 234)とドナルド・E・ウェストレイク『我輩はカモである』 (ハヤカワ・ミステリ文庫)。

ひさしぶりにまっすぐな冒険小説とお笑いミステリを読んですっきり。湯船につかってカバーをとった表紙の「h」の字を見ると、中高生の頃、実家でやはり同じように風呂で読んでいたのを思い出して懐かしい気持ちになりましたです。よし、またハヤカワミステリ読もう。古い本を!古い本を!むかしの小説を!読まないと死ぬゾ(c)桜庭一樹。

働き方の多様性を示唆する本2冊。

  • Posted by: chimimo
  • 2008年4月17日 23:09
  • books

これからの働き方を考えるために本を2冊読みました。

大宮知信『ひとりビジネス―転身・独立で幸せをつかむ』 (平凡社新書 416)。

ひとりビジネスの実践者20人を紹介。スタイルの違いはあれ、全員が生き生きとして働いている様子がすがすがしいのです。楽しそう。ただ、この手の本全般に共通するのですが、あまりにも「好きな仕事をしているのだから儲けは二の次でいいじゃない」という考えが前面に出ていて、自分は釈然としないのでした。ひとりビジネスで自分が倒れたらおしまいなのに、それでもその仕事が好きだからカツカツで働くのってこわすぎません?それでもいい、と言い切れるのって健康リスクがまだ低い30代くらいまで、あるいは家族などに助けてもらえる人だけじゃないのか、と思ってしまいました(注:もちろんこの本に掲載されている方全員がカツカツというわけではないです、為念)。自分がめざすとするなら、好きな仕事&&(大儲けでもカツカツでもなく)"やや"儲けというところかもしれません。

城繁幸『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代』 (ちくま新書 708)。

こちらは昭和的価値観をひとつずつ否定する形で、さまざまな人の仕事を例にとり、平成的価値観としての多様性を示そうとしている本。同時に現実の矛盾も提示されています。多様性への流れはとめられないけれど、そういう平成的価値観が浸透するまで少し時間がかかるのかもしれないと思いました。古い価値観で裁かれてつらい思いをする場面ってまだ残るんだろうなあと。

よく今の時代を幕末に喩える方がいますが、本当にそうなのかもしれないとも思っています。価値観の変革が一瞬ではいきわたらないところとか(例:刀の時代が終わっても、西南戦争の頃まで抜刀隊が実際に重要な戦力になっていた)。

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