10年レンジで「できるだけ時間と労力とお金を掛けずに」シリーズを続けているのですが、その最新・2026年版です。
性格が短気なので短いスパンで取れる資格にチャレンジしており、今回は約7カ月で取得しました。
【過去記事(Tumblrに飛びます)】
そもそも図書館司書資格とは?
図書館で資料の選定・整理・貸出・レファレンスなどを行うための専門資格で、大学や短大で必要単位を取得することで得られます。
参考:文部科学省 司書について
自分は大学の科目履修生(通信制)となることで取得しました。
図書館司書資格は通信で取得できる大学がいくつかありますが、今回は近畿大学を選びました。最短ルートを狙うよりも、現実的に1年以内で確実に取り切ることを優先したためです。
費用体系も明快で、途中で追加費用が発生せず、最初に一括支払いするだけで完結する点はかなり助かりました(注:自分は受けませんでしたが、図書館実習を受講する場合は別途費用がかかるとのことです)。
成績
合計13科目の成績は以下の通りです。
秀 6科目(うち100点が3科目)
優 2科目
良 4科目
可 1科目
思っていたよりは良い結果でしたが、完全に満足かというとそうでもありません。理由は後述します。
図書館史100点はちょっと自慢したい…かも……
(理由:高校が理数科で文転したのですが、不利といわれた日本史・世界史のダブル歴史を「好きだから」という理由だけで選択し、大学受験に臨んだから→いや仮面浪人するくらい苦労しました……)
以下、主要科目別の感想です。
一番怖かった科目:情報資源組織演習
試験前の心理的負荷が一番大きかったのが「情報資源組織演習」です。
そもそもオンデマンド授業で決められた期間しか受講できないというところからすでにプレッシャーを感じていました。しかも分類や目録に関する内容は、単に用語を覚えるだけでは対応できず、概念のつながりを理解したうえで使える状態にしておく必要があります(聞き流しだけでは絶対にだめで、自分でExcelシートを作成して入力するなど、手を動かすことが必須)。いわゆる「わかったつもり」が通用しない分野です。
そのため、対策をしていても不安が抜けず、直前までかなり怖かったです。
あまりに不安だったので、Amazonで『基本件名標目表 第4版 合冊版』を購入しました。1万円超です。超分厚いです。「ここまでやるのか」「金で解決するのか」と葛藤しましたが、クレカでゲットしたポイントを充当してなんとか購入しました。
結果として、この判断は無駄ではありませんでした。試験全体に占める配点は大きくなかったものの、確実に点を積み上げる助けにはなり、合格には寄与したと思います。
最後まで手応えがつかみにくい科目でしたが、「理解が曖昧な部分にリソースを投入して潰す」という意味では、ひとつの対処法だったと感じています。
一番悔しかった科目:情報サービス演習
唯一「可」だった科目です。この科目は、情報資源組織演習と同じオンデマンド授業で、開講時期も試験時期も重なっていました。
結果として、情報資源組織演習の対策にかなり時間を割いてしまい、こちらがおろそかになっていた面があります。怖い科目を優先した結果、もう一方の準備が中途半端になった、という構図です。
他の科目がそれなりの成績を取れていた中での可だったので目立ちますし、内容的にまったく歯が立たなかったという感覚でもなかったため、「もう少しやれたのでは」という悔しさが残りました。
通信課程は採点基準が完全には見えない部分もありますが、この科目に関しては単純にリソース配分の問題だったと感じています。
評価にびびったが結果は良かった科目:児童サービス論
レポートのフィードバックを見たとき、「この先生かなり厳しいのでは」と正直思いました。近場の公共図書館を対象として取り上げたので、むっちゃ何回も通いました……(児童コーナーの棚が普通の棚と違っていてカウントするのがちょっと大変でした)。
ただ、試験では「秀」をいただけました。びっくりです。
この経験から、レポートの講評と最終的な評価は必ずしも一致しないことを学びました。むしろ、厳しいフィードバックは改善ポイントを明確にしてくれるので、結果的にはプラスに働いたのだと思います。
他の受講者との比較で見えたこと
同時期に受講していた方の成績をnoteで拝見したのですが、自分とはかなり傾向が異なっていて興味深かったです。「近大司書」タグで体験談探せるので参考にできると思います(ちなみにレポート丸写しはダメ、ゼッタイ→速攻バレるそうですよ)。
同じ科目でも、ある人にとっては取りやすく、別の人にとっては苦戦する。司書課程は「この科目が難しい」と一概には言えず、得意分野によって評価が大きく変わる構造になっていると感じました。
自分の場合は、図書館制度・経営論や図書・図書館史、サービス系の科目のように、論点を整理して文章で組み立てるタイプの科目は比較的点が取りやすかった一方で、情報資源組織や情報技術、演習のように、概念を正確に運用することが求められる分野にはやや苦戦しました。
この違いは、能力の優劣というよりも「どのタイプの思考に慣れているか」の差だと思います。
最終的にわかったこと
今回の受講を通して感じたのは、単純な知識量だけでは評価されないということです。
設問に対して何を求められているのかを正確に捉え、それに対して過不足なく答えること。さらに、科目ごとに求められる書き方が微妙に異なるため、それを見極める必要があります。
いわゆる「難しい科目」は人によって変わります。自分にとっての難所を早めに把握することが、結果的に効率よく単位を取る近道なのではと思われます。
おわりに
結果として、7カ月で図書館司書資格を取得することができました。
正直なところ、楽ではありませんでした。ただ、やってよかったとははっきり言えます。
今回の学習を通して、図書館という仕組みがどのように知識を整理し、流通させているのかを体系的に捉え直すことができました。もともと知識の伝達や蓄積には関心がありましたが、それが制度や実務としてどう実装されているかを具体的に理解できた点は大きな収穫でした。また、現在関わっている仕事とも地続きの領域であり、研究成果がどのように整理され、アクセスされるのかを別の角度から見直すきっかけにもなりました。
今回も「できるだけ時間と労力とお金を掛けずに」という方針の中で、現実的な落としどころを見つけることができました。今後も本シリーズを続けていこうと思います。